2008年02月26日

熱海梅園来訪のことなど(vol.23)

去る2月16 日、熱海梅園に行ってきました。ちょっと寒い日でしたが、よく晴れた一日で、寒中凛と咲く赤や白の花や、これから咲こうとする蕾に、襟を正さねば、という思いがしました。まさに梅見頃でした。

この梅園の中には、売店や食堂があり、また、イベントステージや、足湯などもあって施設も充実していました。
駅から直通のバスも出ていて(確か200円)、アクセスもよかったです。

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熱海梅園の様子

私が梅園を訪れたのは、これが初めてですが、県庁の土木部港湾課に勤務していたときは、3年間熱海港の担当でした。
そんなわけで、私の場合、熱海というと、「港」と直結するわけであります。

港というと、船が係留する岸壁や、船揚場、荷捌き地などの港湾施設がピンとくると思いますが、港とはいっても、法律的にいえばそのエリアは存外に広く、熱海の場合、錦ヶ浦など船が停泊できないような、白波が打ち寄せるような海岸部分も、法律(港湾法)上は熱海港としての位置づけにあるわけです。

熱海の場合、これが実に厄介でした。というのも、風光明媚な土地だけに、海岸線を私物化する人がいました。本来、誰もがいけるはずの海岸に、立ち入りが出来なくなるような門を設けたり、また、波打ち際にプールや、岩場と岩場をつなぐ橋を、管理者である県の許可を受けずに勝手につくってしまうといった人がいるのです(もっとも、県では個人的に構築物を建設するもの許可は出さないというスタンス)。そういう人には、「誰のものでもないなら、俺のものだ」という理屈で構築物を建てるようですが、「誰のものでもないなら、それはみんなのものだ」という考えに立って、海を利用してもらいたいものだ――と当時も今もかわらぬ思いでおります。

この日は、そういった場所へは行かなかったですが、梅園を去ったあと、市街地に隣接する渚・横磯地区といわれる場所へは足をのばしました(余話――。ほかに熱海港内には、北に伊豆山地区、南に多賀地区といわれるエリアがあります)。小説『金色夜叉』で有名な、貫一、お宮の像があるのもこの渚・横磯地区であります。

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 貫一、お宮の像   imgp3042.JPG お宮の松 


そこに隣接する砂浜は、熱海サンビーチと呼ばれ、天気のよかったこの日は、ビーチバレーをする人がいました。また、ヨットの係留施設もサンビーチに隣接してあり、親水性のある公園色豊かな港湾エリアです。ここから、南を望むと、山上に熱海城がそびえていました。





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親水公園の様子


もう少し時間があれば、ここにも寄ってみたかったですが(そこには、熱海秘宝館がある。どんな秘宝があるのかなぁ……、行ってみたかったなぁ……)、ともあれ、のんびりとした一日が過ごせました。今年は寒いせいか、まだまだ梅見頃はつづくようです。梅園などを訪れ、みなさんものんびりと熱海で一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。




imgp3035.JPG 釜鳴屋平七の像と熱海桜


平七は、熱海の網元衆のひとり釜鳴屋平右衛門の息子。ある日、熱海で漁民一揆が起きた。平七は、理不尽な網元衆から離れて漁民側に立つも、その首謀者として大島へ島流しになり、かの地で死んでしまう。35歳の若さだった。しかし、残された漁民は、平七の遺志をついで網元衆と争い、ついには言い分を韮山の代官、江川氏に認めさせる。





  


Posted by 安倍七騎 at 02:03Comments(0)徒然