2008年07月27日

食の安全に関わる――(vol.58)

食の安全に関わる――、こんな文章を書いてみました。


「あくつ」のトマトから

「あくつ」は、減農薬米や有機野菜を扱うお店である(リンク集参照)。
この「あくつ」で、先日トマトを買った。
レジでオーナーの圷さんは、「B級トマトだけどいい?」と訊く。

B級!?――。
なるほど、それほど大きくもなく、かたちも整っていない。また、表面に茶けたキズまである。けれどこのB級トマト(――市場価値におけるB級――)、果たして本当に“B級”なのだろうか?

 見栄えのよい食物を食べたからといって、必ずしも栄養になるとは限らない。いうまでもなく、食物は我々の元気の源を決定づける。
 口にするものが、
―― エフワンの野菜なのか?
―― 遺伝子組み換えの小麦なのか?
―― 一ヶ月以上もカビないパンなのか?
  (菌も相手にしないものが、平気で“食べ物”として売られている!!)などなど――。
言及すると、目先のよいもの(――値段も含めた――)だけにとらわれて食をおろそかにするのか、それとも、栄養のぎっしりと詰まったものを食すのか――。
我々は「医食同源」という言葉を真摯に受け止めねばならない時代に生きているのだ、と改めて考えさせられる。

帰宅後、「あくつ」で買ったトマトをガブリとやると、中身がぎっしりと詰まっていて、実に濃厚な味だった。このような“A 級”食材を扱う「あくつ」を、我々消費者は明確に支持すべきである。 

  *** 追  記 ***   

本日7月27日(日)、安倍奥へ行ってきました。
その様子を、同行してくださった平野先生が、ブログ「脳内探訪」のなかに記してくださいました(http://www.hirano-masahiko.com/  タイトルは、「安倍七騎をゆく」)。素敵な画像(――絶妙なアングルや安倍奥の大自然など――)も満載です。是非ご覧ください!!

 平野先生、お疲れのところ誠にありがとうございます!!              
  


Posted by 安倍七騎 at 22:17Comments(0)随想

2008年07月22日

西田文郎先生講演会のこと(vol.57)

7月14日(月)、藤枝で行われた西田文郎先生の講演会に行ってきました。

西田文郎先生は、ADA能力開発分析協会の会長で、これまでかず多くの起業家スポーツ選手(たとえば、オリンピック日本代表選手、桑田真澄投手などのプロ野球選手、大橋秀行・川島勝重などのボクシング世界チャンピオンなど)を成功に導いた方です。とにかく、この先生の指導を受けると、マジックにかかったように成功に導かれる――。

これは、右脳のしくみ潜在意識について知り、先生の指導のもとにトレーニングを行うことで、成功に導かれるというものでした。

また、この講演会では、先生の指導を受けた人が壇上にあがり、受講者30人が思いついた単語をいうと、それをいちから順次30の単語を答えるといったことも披露されました。これは、右脳でイメージして記憶する方法だそうですが、1時間ほどのトレーニングで可能だそうです。

先生の教室が島田市のバラの丘公園の近くにあるそうで(――詳しい住所はわかりませんが――)、あんなスゴイものを目のあたりにしては、いちど行かねばと思いました。

また「西田塾 日本アホ会」という、他人の喜ぶことばかり考え実行するという楽しい会もあり、その活動状況なども話されました。
相手を喜ばす力――。
これが、運命を支配する能力だそうで、これは、「情けは人のためならず」という諺にも通じるのかなとも思いました。

くわしくお知りになりたい方は、西田先生の著書(『No.1理論』『ツキを超える成功力』など)や、ホームページをご覧いただければと思います。きっと為になるはずです。


  


Posted by 安倍七騎 at 23:01Comments(3)催事

2008年07月17日

安倍七騎参上!!(vol.56)

今月9日(水)、伊太利亭に七人の侍が集結しました。その七人とは、

静岡市職員の今川さんと川嶋さん、『すろーらいふ』編集者の原田さん、県職員の浅原さん、静岡アートギャラリー学芸員の森谷さん、エコロジーな生活を広める活動を行っている高橋さん、そして、私……。

さて、これから何をおっぱじめようとしているのか……。

この日の議題は「安倍奥(―奥藁科を含めた―)を楽しみながら、活性化しよう!!」という、なんともわくわくする議題でした。

拙著『安倍七騎』でもいくらか取り上げ、また、講演会などでもお話をさせてもらっていますが、安倍・藁科川の流域には、面白い、あるいは、恐ろしい伝説がたくさんあります。また、この流域のことを、「屋根のない博物館」という方もいます。

将来的には、伝説や、有形あるいは無形の文化、安部奥で暮らす人々などを紹介し、歴史文化民俗、そして、スローライフとをうまくリンクさせて、素晴らしい安倍奥がもっと見直されたらいいなぁと思っています。

午後6時30分からはじまった“喧々諤々”は、10時30分まで続きましたが、まだまだ話したいことがいっぱいといったままで終会となりました。

で、とりあえず決まったことが、「まずは現地調査だな」ということで、今月末に玉川・安倍川本流筋に出向くことになりました。現地調査と真摯(しんし)きわまりない言い方ですが、「あっ、私釣竿を持ってく!」とか、「あそこのワサビソフトクリームがだねぇ……」、 「実は、おいしいお蕎麦屋さんがあってねぇ……」といった具合。まぁ、楽しいからいいか!!
お天気に恵まれますように!!



   ↓ 画像をクリックすると大きくなります。



 安倍七騎参上っ!! あれぇっ……浅原さん、キミだけ『すろーらいふ』ですなぁ……。

*** ちなみに浅原さんが右手に持っている冊子は、9月4日(木)、浅間神社会館「ラフィーネ」で行われる安倍七騎講演会の案内です。19:00~20:30の講演で、参加費は無料!!
お問合せ先 : せんげん塾(静岡浅間神社崇敬会) / 【住所】 静岡市葵区宮ヶ崎町102-1  【℡】 054-245-1820
皆さん、是非いらしてくださいネ! ***

 
追記1 :

7月18日(金)19:00から、スローフード&ベジカフェ「SANTOSHA」にて、満月お食事会開催!!会費は2,000円です。

オーナーの加藤孝俊さんとは、ボクシングが縁で十年ほど前に知合いました。そして、再びスローフードが縁で再会。縁は異なものとはよくいったものです。

「SANTOSHA」/静岡市駿河区八幡1丁目5-32 ベルアージュ向い ・ ℡054-270-5865


追記2:

7月19日(土)午後1時から、静岡市浅間通りにある「あべの古書店」にて、静岡大学人文学部の小二田ゼミのみなさんが模擬サロンを開催します。テーマは「文学とは」。私も『安倍七騎』を引っさげて参陣いたします。皆さんの前でなにかお話できたらなぁと思っておりますので、是非いらしてください。



  


Posted by 安倍七騎 at 23:45Comments(2)徒然

2008年07月12日

チガイがわかる男の・・・(vol.55)

6月29日(日)、浮月楼(静岡市葵区)にて、久保山酒店(静岡市清水区)主催の「銘酒発掘の会」がありました。

この会は、全国各地の蔵元があつまり、蔵元自慢の銘酒を味わうといったものでした。今年でこの催しは十三回目を迎えたとのことですが、第一回目の参加者はたったの8人だったそうです。しかし、回を重ねるごとに人が集り、この日は会場に200人~300人の“酒豪”が集まりました。

“酒豪”といいましたが、かくなる私も酒豪かというとそうではなく、下戸(げこ)の部類に入ります。が、わりとお酒は大好きな方です。ただし、さかずき一杯で酔ってしまいます。

余話――。
こんな、“酒好きだが酒に弱い”という自分のことを、拙著『安倍七騎』では、杉山小兵衛にかぶせて「第二章 首なし小兵衛」の序盤部分を書きました。

それはともかく、アルコールに弱い私は、酒のせいで体内の血が騒ぎだすと、すぐにインターバルに入ります。会場をあとに外の空気を思いっきり吸いにいきます。

浮月楼は大きな庭園を構えているので、一呼吸おきに庭に出るというのに好都合でした。
さすが、徳川慶喜公ゆかりの静岡屈指の名園。そぼ降る雨の庭園を眺め、いにしえの事物に想いを巡らすと、「ダバダ~・・・、淺羽克典42歳――。 チガイがわかる男の、ネスカフェ ○○ ブレンド・・・」なんて気分になってきました。が、お酒の方は、チガイがわかる前に感覚がマヒしてしまいます。

県都静岡の繁華街に、このような自然空間があるということは、奇跡に近いことだと思います。


   ↓ 見たい画像をクリックしてくださいネ!




 銘酒発掘の会の様子



 浮月楼のお料理



 庭園の様子1



 庭園の様子2



 庭園の様子3





  


Posted by 安倍七騎 at 17:10Comments(0)催事

2008年07月07日

作品づくりの愉しみ(vol.54)

6月29日(日)、静岡市藁科生涯学習センター(旧藁科公民館)にて、作家の諸田玲子先生の講演会がありました。これは、第二次大戦中に藁科に疎開していた中勘助氏を記念した、「中勘介文学記念館記念事業」として行われたもので、演題は、「作品づくりの愉しみ」といったものでした。

この、作品づくりの愉しみというと、作家さんは書きたいものを書いて商売になるなら、それだけで十分よいではないかと思われがちですが、どうも出版社の意向で、書きたいものが書けないといったところが実情のようです。

例えば、諸田先生の場合、汚職事件が横行していたり、キレル子供がいるなどという点で、今の時代と似ている平安時代を書きたいという願望はあるけれど、出版社は、江戸時代の、しかも濡れ場をいれた作品を書かせたいということで、結局それを書かざるを得ないそうです。

また、連載を8本(1本につき、原稿が6~70枚)を書くとなれば、寝る間もなく、つらい稼業だそうです。

それでも、心血注いで出来上がった作品が立派な賞を受賞したとなれば、“作品づくりの愉しみ”ということになることでしょう。

諸田先生は『奸婦にあらず』(新田次郎賞)ほか、数々の歴史小説を書かれている方で、色々な作家の方との交流も多く、うちわけ話なども聞くことが出来ました。

たとえば、『あかね雲』を書かれた山本一力先生は、投稿したボツ作品がダンボール一杯になるほどあるそうですが、そこは売れればしめたもの――、その埋もれていた作品に、(――実力のついた我が手で――)手直しを加え、再び世に出すのだそうです。

そういったことでは、かつて自分の書いた作品の再生も“作品づくりの愉しみ”の一つになるような気がします。

作品がボツになっても諦めずに書き続ける――。
まさに、継続は力なりで、“続けることができる”という才能が、小説家には必要不可欠なのかもしれません。

あと、中勘助作品について触れますが――、
2003年の岩波文庫九十周年時に、読者アンケートをとったところ、1位:『こころ』(夏目漱石著)、2位:『坊ちゃん』(夏目漱石著)、3位:『吾輩は猫である』(夏目漱石著)、同3位:『銀の匙(さじ)』(中勘助著)であったそうで、知名度では夏目漱石には劣るものの、中勘助先生は、文学愛好者からは多くの指示を受けている作家さんであったということを知りました。

中勘助文学記念館「杓子庵」が静岡市葵区新間にあります。ここには、中先生の遺品や作品が展示してあるそうで、今度出かけてみようと思います。

* 今回は、主催者側の意向により写真撮影ができなかったので、画像の掲載はできませんでした。 
   m( _ _ )m  画像は、次回に乞うご期待・・・。
 


  


Posted by 安倍七騎 at 00:16Comments(0)催事

2008年07月02日

こういう映画もいいねぇ……(vol.53)

前回では、「雨の日の娯楽は映画や娯楽などの室内ものがいいですね」なんて話から、らせん劇場のことなどに触れました。依然として梅雨明けはまだということで、今回は映画の話をひとつ――。

6月28日(土)、グランシップ(静岡市駿河区)にて、「熊坂出(くまさか・いづる)を眺める ― 熊坂出監督と平野雅彦氏とのアフタートーク ―」という、熊坂出監督映画の上映と、そのあと、熊坂監督と平野雅彦氏(平野先生のHPへは安倍七騎ホームページ「リンク集」からアクセスできます)、静岡県文化財団の望月真也氏によるアフタートークといった贅沢な企画がありました。熊坂監督は、第58回ベルリン国際映画最優秀新人賞を受賞され、今最も注目されている新鋭監督のひとりです。

今回上映された映画は、新人賞を受賞した『パーク アンド ラブホテル』の予告編をふくめたショート作品(『コーヒーとミルク』『海月陽(くらげび)』『音のもと ― OTO NO MOTO―』『聞いてみよう』『影を切る男』)が上映されました。さすが実力者で、どの作品も視聴者へうったえるインパクトの強い作品でした。そのなかでも、特に私のお気に入りは、『影を切る男』という作品でした。

砂浜に斧が突き刺さっている――。
その斧が、ゆっくりと青空に向かって伸びたあと、それを手にした男の影に「グサッ」突き刺さる。男は、何度も何度も、自分の影を斧で切る。

影を、切る!? そんな莫迦な……。
男は、切り得ぬ自分の何を断ち切ろうとしているのか……。
だんだん激しくなる息づかい――。
それでも、男はやめない。
ふと、男は少年の笑い声に気付いて振り返る。
そこには、自分の影と無邪気に遊ぶ少年がいる。
その少年は……、そして、男はその後……。


と言った具合に展開するものでした。
作り手から、視聴者にポンと何かを投げかけられてあとはご自由に――といった、実に観念的な映画でした。

この映画の印象を強くしたものの要因のひとつに、音声の入れ方、使い方がありました。それは、砂に突き刺す斧の音、波の音、男の荒い息づかい、少年の笑い声などといった音声だけであたこと。“音ありの無声映画”といったところでした。小説でいえば、「……」だけで綴る物語――。この描写の仕方は、映画のもつ大きな武器だなと思いました。

15分ほどの短い映画で、普通の映画館では見ることはできないと思いますがオススメの一本です。みなさんも見る機会があったら是非!!


   ↓ 画像をクリックしてくださいネ!



 左から、望月真也氏、熊坂出監督、平野雅彦氏。
 映画だけに限らず、小説などを含めた全ての作品づくりの参考となるお話もありました。



 追  記

おかげさまで、安倍七騎ホームページへの“着陣”(「アクセス」と読む)が、2000騎を越えました。一騎当千のみなさんのアクセスに奮い立ち、ここまでやってこれました。今後も拙著『安倍七騎』に関わる話、普段の生活で思ったこと感じたこと、各種イベントのことなどを書き続けていきたいと思います。これからも、よろしくお願いいたします。

ありがとうございました。



  


Posted by 安倍七騎 at 22:50Comments(4)催事